曇りの夜は暖かい

兎にも角にも朝が来たら起きなければいけない。

感傷的なくらいがちょうどいい

8月、どうしようもないほどに食欲がなく、ほとんど無理やり食事をしていた。床にべったりと張り付く鉛のように重い体を起こし、このままではだめになると思い花屋に行った。10分くらい店内をうろうろし、迷った末にユーカリを買った。少し肉厚の葉と小指くらいの太さがある茎は、毎日花瓶に水をたっぷり入れても、次の日にはカラカラに乾いていた。部屋に緑がある、それだけで心地が良い。

花や緑が美しいのは、いづれ必ず枯れるからだろう。人も自然も確実に刻々と死が迫る。それは哀しいことではちっともない。変わりゆくものは巡る。

手放しても、それを本当に必要とすれば、いづれまたもとに戻ってくるだろう。