曇りの夜は暖かい

兎にも角にも朝が来たら起きなければいけない。

ポトフと最近のこととか

じゃがいも、にんじん、玉ねぎの皮を新しく買ったピーラーでさーっ、さーっと手際よく剥いていく。野菜の皮を鍋にすべて放り込み、沸騰しないようにじっくりと煮る。皮の剥かれた野菜を二等分すると、そのみずみずしさにうっとりする。フライパンにオリーブオイルを垂らし、野菜の表面に焦げ目を付けていく。長ねぎとウインナーにも焦げ目を付けたら野菜の皮でとったスープでじっくりと煮込んでいく。長ねぎや玉ねぎがくたっとなったら完成。

 

最近はというと、時短やタイパ、倍速、なんて言葉の流れに逆らうように、じっくりと時間をかけた料理を作ることが多い。

時間を使いたいのだ。それは半ばなにかを埋めるような行為なのかもしれない。なにかをしていれば、心はそれ以上乱れないことを知っている。

一昨日、スリランカ料理店に入った。私以外はみな常連客のようで、いつもありがとうございますと店員から声をかけられていた。好きな物を着て好きな物を食べている、なにかに没頭している人、自分の好きを突き詰めている人、そういう人はやっぱり素敵だなと、常連客のうちの一人の男性を見てそう思った。

 

何もかもが当然に過ぎていく。当たり前のように過ぎていく時間が当たり前ではないことを感じながら、今日も当たり前のように夕食を食べる。