曇りの夜は暖かい

兎にも角にも朝が来たら起きなければいけない。

ぐるぐる思考を止める

コーヒーにミルクを入れてかき混ぜるように、思考がぐるぐると回る。渦を巻いて、ぐるぐるぐるぐる、ぐらりぐらりと。

一度回り始めるとそれは次第に加速し、まるで永久機関であるかのように回り続ける。もしそれが本当に永久機関のようであったなら、エネルギーをかけることなく次から次へとアイデアが思いつくのだろう。しかし当然そのようなことはなく、何かが生み出されることもない。単にかき混ぜるだけではミルクは上手く混ざらないように、それはただ本当にぐるぐるぐるぐると回り続けるのだ。

こういう時、私の中で思考を止める方法は2つある。

何かを考え始めて止まらなくなった時、思考が頭の中で回っている方向を冷静に観察する。私の場合は、大抵右に回っている。それをゆっくりと、反対側に回すのだ。すると、思考は止まる。反対側に思考が巡り始めることはないから不思議だ。

もう1つは、息を吸ったり吐いたりをゆっくりと繰り返す。ただそれだけでいつの間にか眠りにつき、朝を迎える。呼吸、それは生命で、ただそのことだけに意識を向ける。それだけで気持ちや考えが落ち着いていくのはなぜだろう。

 

水で覆われた回転する惑星の中でじっとして、思考する方とは反対側にかき回し、ただ呼吸という生命に意識を向ける。血液という名の水が全身を巡る。すべてがぐるぐると回り続ける世界で、一瞬でも思考を止めることを考える私たち。